竹脇無我さんと舞台
僕の大好きな、俳優、竹脇無我さん
でも、実は、最初会ったときのイメージは最悪でした。
まあ、そもそも、最初会ったときは、僕は喫茶店の店員でした。
無我さんが、お客として、来て、僕が「焼きうどん」作って出したんです。
そしたら、わざわざ調理場まできて、
「おまえか、これを作ったのは!、味がついてないぞ、ソースをよこせ!」
えー、醤油で味付けしたのに~。
で、だんだん好きになりかけたのは、稽古場でのある日
僕が着替えていたら、無我さんが来ました。
僕は、むかつくと挨拶をしません(よい子は絶対真似しないように)
その日、僕は無視を決め込んでいたのですが、
無我さんのほうが、気がついたのか、こちらをちらちら伺ってました。
それでも、見ないふりをしていたのですが・・
とうとう、無我さんが、僕の方に寄ってきて、どうしたと思います
わざとぶつかってきたんです~
「おお、おまえか、いたのか、気がつかなかったよ」
「ああ、どうも、いましたよ」
「おはよう」
「おはようございます」
てなかんじです。可笑しいですよね。
あと、見てはいけないものを僕が目撃したときとは・・
「おまえ、これ口止め料だから」と一万円くれたり
稽古場で、じーと芝居を見てたら・・急に寄ってきて
「おまえ、そこで人の芝居みて馬鹿にしてるだろう!」
といちゃもんつけてきたり、けっこう笑えます。
「おまえは、世界一芝居がへただ」とか言いながら、だめ出ししてくれるし、
今では、ほんとうに大好きな俳優さんになりました。
すごく為になるお話もいっぱいしてくれるし、・・・
身分の差は、すごくあるけど、それを補って埋めるほどの長い時間を共有できたこと。
そして、今、こころを割っていろんな話ができること
お互いに、認め会える事、
そして、今自分のめざす場所が、意外と近いのかもしれないと思い始めた事。
こんなすばらしい関係を築けた事、
面白かった事、悔しかった事、辛かった事、いろいろもろもろ
そうして、時が流れて、今、こうして一緒に、生きていられる事に感謝します。
僕も早く無我の境地で、芝居ができますように