畏れ怖いて 撮影リポート

  ☆はじめに☆ 先日、出演契約書という物にサインしてきました。
  ちなみにその中に、制作側の了承もしくは協力なしに、映画の情報を流してはならない。
  という項目がありました!なので、まあこれぐらいならいいだろう程度の情報ですが、なるべくアップしたいと思ってます。

osore・監督:アランコルノーAlain Corneau 代表作は、 「めぐり逢う朝」など
・原作:アメリーノートン ←作品社より出版1,500円
・製作:アランサルドプロダクション 「戦場のピアニスト」など 
・アメリー役:シルビーテステューSylvie Testud 代表作は「ビヨンドザサイレンス」ドイツ
  最優秀女優賞をデビュー作で獲得

 僕の役は、「TENSHI」テンシです。いい人のイメージです。舞台は、日本ですが、撮影はパリ郊外で行います。ビルのワンフロワーを借り切って撮影します。クランクインは4月の20日頃で、僕は4月30日に成田を出発して5月16日に帰ってくる予定です。正味8日間の撮影ですが、土日とかは、休みになるので2週間ぐらい滞在します。休みの日も通訳の人がつきます。なので、かなり、観光も出来そう!気持ちよく観光するためにも、演技がうまく行くと良いな!監督さんはとにかく楽しみましょう!面白い作品になります。と吠えていました!相手役のシルビーさんは、かなりすごい女優さんですが、先日会ったとき、そんな感じもなく映画の一コマのようにたたずんでいたのが印象的でした。感動!

 

<オーディションの感想> オーディションは1次と2次の2回おこなわれました。1次は台本をその場で渡されて、ビデオの前で演技です。相手役として芝居の出来るアシスタントがいました。2次は、監督さん同席の中、台本4ページぐらいを(3日前に渡されたのを)覚えてきて演技をします。相手役にはやはり、演劇学校の生徒さんかな?がいて相手をしてくれます。この彼女が、かなり熱心に演じてくれていたので、大変やりやすかったです。暗い場面なので、とにかく明るくやろうと思ってヘラヘラして、演じたら監督に違うと怒られた。かなり長く説明を受けて、もう一度今度は、まじめにやりました。でも、自分で用意した感じと違ったので、手応えとしては、イマイチかなと思ってました。ただ、やることはやったな、という充実感はありました。ていうか、まさか合格するなんて思ってもいないで、オーディションしてるから。無名なのに、選んでくれて監督に感謝です。

Tsuji ☆キャスト☆
  ・アメリー:シルビーテステュー
  ・吹雪:辻カオリ
  ・斉藤部長:諏訪太朗
  ・オモチ副社長:バイソン片山
  ・羽田社長:藤田宗久
  ・テンシ:近藤康成

 

 
←Kaori Tsuji パリコレとかで活躍、パリ在住のモデルさんです!映画初挑戦ながら、すばらしい感性と素直な表現力で作品を盛り上げます。
 →会社の内部の様子office

  アットホームな環境で、撮影をしたい。という監督さんの意向で、ビルのワンフロワーに制作まで引っ越しての撮影です。スッタッフの人数も最小限にして、とにかくチームワークを大切にしたいという雰囲気が伝わってきます。プロデューサーさんまでが、手が空けば現場に来てマイクを持ったりして、お手伝いをします。(シルビーがいつもからかっているので、新米の人かと思ってたら、プロデューサーさんだった!やば)吹雪役の辻さんは、パリでのオーディションで決まりました。日本LaDefenseでも、すごい数の人が、受けたと思います。大変な難関を勝ち取りました。この先、ブレイクするかも、この撮影中にも、他の映画からオファーがあったらしい?アメリ役のシルビーは、押しも押されぬ実績のあるフランスの女優さん、今回共演できて、ほんと名誉に感じています。そして、諏訪太朗さん、この方も一杯映画に出ていらっしゃいます。今回、知り合いになって、色々お話を聞かせていただいて、すごく勉強になりました。みんな、ほんといい人で、裏表がない人の集団って感じでした。
 
  →エッフェル塔から見た、ラディフォンスです。この中のビルで撮影しました。
 

 シルビーのこともう少し書くね。青い目をした人と芝居をする事になるなんて、想像もしてなかったことだから。製作の人からは、彼女は四カ国語をしゃべれるから、近藤さんは、英語ぐらいは大丈夫ですよね。と言われて、ドキ!(語学が出来てたら、たぶん大学も卒業してるし・・)だけどシルビーは、僕がたまに喋るつたないフランス語を、いつもニコニコしながら聞いてくれて、一番分かってくれた!通訳の人に、俺ちゃんと言えてる?と聞くと「さあ、でも通じてるみたいよ」だって。そんな訳で、ほとんど意思の疎通は、不可能な状態での演技で、どうなるのかな、と思っていました。でも、ビックリしました!これは、ほんと驚きでした。彼女は日本語で喋っているのですが、気持ちがほんとに伝わってくるし。しかも、僕の言葉で、彼女は、気持ちいいほど感情が動いている。これが、彼女の実力なんだと思いました。そして、お互いに、言葉は通じなくても、理解し合えて尊敬しあえる仲!そんな、関係を役を通じて作ることができた!そんな気がします。ほんとに貴重な体験をありがとう!こころからブラボーシルビー!sylvie

  ←Sylvie Testud 一見、頼りなさそうだけど・・・作品を締めてみんなを引っ張っていく実力と魅力を持っています。さすが、主役を何本もやっているだけあって、すごい。

 モニターで、思い出しました。モニターを見ていると出演しているのが日本人でも、フランス映画って感じがする。どうしてだろうって、ずっと考えていたんですけど、配色が違うなって思ったんです。特に、赤(朱)が違う!現場で見ると、茶色っぽいというか、変わった色です。でも、モニターで確認すると、まさに味わいの深い赤色に見える。ためしに、自分の持っている日本製の赤色のものを映してみたら、なんと安っぽく見えるものか、びっくりです。色って、日本人は大切にしてきたはずなのに、最近忘れかけてきているのかも・・

kantoku→監督アラン・コルノー 手があくと、僕たちの代わりにスタンドインまでしてくれます。カメラを向けると、必ずお茶目なポーズをとるので、内緒でモニターに映っている所を撮影しました。まさに、スタンドイン中

 この映画の(アラン組)雰囲気は、フランスでたくさんの映画にでているシルビーさんでさえも、すばらしいと言っていました。それから、僕は現場で監督のことをお父さんみたいな人だなと漠然と思っていました。実は、共演していた諏訪さんも同じことを感じていたそうです。そして、撮影が終わり、ある日、映画の編集をしている監督を、辻さんが訪れたところ。監督さんは、「僕は、撮影中、出演者のことは、自分の子供だと思っている。」と言っていたそうです。これは、ビックリです。監督の思っていることは、僕たちに伝わっていたんですね。言葉も通じないのに、すごいことだなと思いました。あらためて、人が思っていることって伝わるんだなと思いました。そうそう、役者も感じていることを大切にしないといけないわけだ?kaori

←辻カオリさんとツーショット、その2の写真では、顔がわかんないですよね。↓は、僕の部長部屋です。なんか、雑然としていますが・・自分の部屋みたい。

 

 フランスの映画に出演して、僕は多くのことを学ばせていただきました。フランスという国の芸術に対する考え方とか、映画への取り組み方とか、・・。偉そうなことを言うのかもしれないけど日本は遅れているな、そう思いました。
butyo でも、僕たちは日本の中で仕事をしていくのだから、気持ちを切り替えて、日本流に頑張っていこうと思います。日本には日本の良いところがあるし。
今回、こんな良い仕事に恵まれたことに、心から感謝して、この映画を自分の心の中の勲章として大事に残していきたいです。

  この場を借りて、「たくさんの人たちの、応援のたまものです。ありがとうございました。」と、感謝の気持ち、そして、日本に目を向けてくれた。フランスの人たちに・・メルシーボク

 

 
bison←バイソン片山さんと、バイソンさんは、プロのジャズドラマーです。腕は、世界レベル!映画初挑戦です。

 

 

 

 

 


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