アランコルノー監督と映画
8月30日フランス映画界の巨匠アランコルノー監督が亡くなられました。67歳でした。サルコジ大統領も追悼のコメントを出したようです。 なんとも、早すぎる死にどうしたらよいのか、分かりません
今年は年賀状を出しそびれて、気になっていたのですが、まさか
とにかく
監督の映画に出演できた事は、僕の人生の最大の転機になりました。
僕のような無名でしかも、芝居もへたくそな俳優をよく使ってくれました。
監督のその英断と勇気に、感謝と尊敬の気持で一杯です。
イヴモンタン、ジュラルドパルデュー、マリートランティニオン、ソフィーマルソー、カトリーヌドヌーヴ、シルビーテステュ、モニカベルッチ、ダニエルオートユイ、セエルジオロペス、ミッシェルブラン、ルデュビーヌサニエ、などなど、そうそうたる人達に演出してきた監督が、僕に対しもほんとうに同じように差別無くトレビアンと言ってくれた。
こんな光栄な事が、他にあるでしょうか?ちょっと、ちびるでしょ。普通。
モニカベルッチさん曰く、フランスの全ての俳優が監督の映画に出演したいと、こころから願っている。
出演できて、女優としてこんな幸せはない。
そして、現場は毎日が映画学校に通っているようだったとコメントしてました。
シルビーですら、オーディションで、足ががたがた震えて、台詞が言えなかったと言ってました。
芸術の都パリで、芸術としての映画を、理想郷のような現場を作り撮影する。
まさに、俳優にとってそこは、パラダイス。
天才肌の女優を起用しては、思う存分実力を発揮させる、まさに神業です
学ぶ事がありすぎる。しかも、理想すぎて、現実的な日本では無理
いや、きっとフランスでも難しい。
言葉の壁も何のその、気持はすごく伝わってました。それも、びっくり
フランスの各紙は、映画芸術の功績を讃えると共に、人柄についても褒めていました。
ほんとうに素晴らしい人でした。
昔頂いた手紙の中に、地球の裏側にこんな素晴らしい友がいる事を、誇りに思うと書いてくれました
なにを、言っているんですか、誇りに思うのは僕の方ですよ
ほんとうにほんとうにほんとうに、ありがとう。
こころから、ご冥福を祈ります。